NICE PEOPLE


ファッションから始めるゼロカーボン
「地球にちょっとだけ優しい店」をコンセプトに掲げるセレクトショップ、ReLABELED(リラベルド)。海洋プラスチックを使ったアクセサリーや、長崎の作家によるアップサイクル商品を取り扱っています。
店主の里見さんに、環境問題に興味を持ったきっかけや、店舗・商品に対する想いについて伺いました。


ReLABELED(リラベルド)
里見はるかさん





ー店舗のコンセプトを教えてください。
里見さん:
ReLABELEDのコンセプトは「アップサイクル」です。お店を立ち上げると決めたときから「一つのものを大事にしたい」という想いを持っています。捨てられそうなものに新たな価値を加えて、使い続けたいと考えています。
ーどのような商品があるのですか。
海洋プラスチックゴミを使ったアクセサリーや、ハンドメイド作家によるアクセサリーや洋服、障害者施設で作られたもの、長崎くんちの手ぬぐいをリメイクした商品などを販売しています。
商品のいくつかは、作家さんにお願いして作ってもらっていて、多くが長崎市内在住です。
マルシェなどに出店したときに、同じようなコンセプト・想いを持った方とは自然と仲良くなり、繋がりがだんだん増えていきました。
作家さんにお願いする際には、当店が「アップサイクル」をコンセプトにしていることを説明するようにしています。




ー以前から環境問題に関心があったのですか?
里見さん:
昔から海が好きで、子どもたちと一緒によく遊びに行ってました。一緒に海や川に行き、その帰りにゴミを拾って帰るのが恒例で、地域の海岸清掃や保育園の保護者での海岸清掃などにも参加していました。
そんな中、ここ数年は特に海洋ゴミがすごく増えている気がして、どうにかしたいなという想いが芽生えていました。

ー海洋プラスチックゴミのリサイクルに興味を持ったきっかけは何だったんでしょうか?
里見さん:
私自身、ハンドメイド作家としてマルシェなどで販売しており、何か「特別なもの」を材料にしてアクセサリーを作りたいと考えはじめたことと、海岸清掃で感じていたことが重なって、「海洋プラスチックでアクセサリーを作れたらすごく素敵かもしれない!」と、作りはじめたのがはじまりです。

これは海洋プラスチックを材料として使ったキーホルダーなんですが、学校の先生がよく購入されます。
生徒にみせて、マイクロプラスチックのこと、マイクロプラスチックを摂取してしまう魚のことを説明しているそうです。

ー学校でキーホルダーを作る特別授業もされたそうですね。
里見さん:
海洋プラスチックのアクセサリーを作り始めたのと同じタイミングで、こころ未来高等学校さんから特別授業の講師の依頼がありました。せっかくなら環境問題のことも伝えられる授業にしたいと思い、海洋ゴミのことや、「長崎の海に多くのゴミが漂流している」ということを伝える時間を持ちました。





ーお店でワークショップも開催されていると聞きました。
里見さん:
お店では随時ワークショップを行っています。インスタのDMまたはLINE、電話にて予約可能です。
ゴミ拾いには、既に環境問題に興味がある人たちが集まるのですが、もっと幅広く、関心が薄いかたにも環境のことを伝えたいんです。今まで、ゴミ拾いなどの活動経験がない人たちにも、ファッションやアクセサリーから興味を持ってもらえると嬉しいです。
アクセサリーを見て可愛い!と思うことを入り口に、環境問題を知ってもいいと考えています。


ー手作り製品には、どんな魅力がありますか?
手作りだからこそ、修理がしやすいというメリットがあります。
また、オーダーメイドで作ったり、思い出のあるものをリメイクし別のものとして大切に使っていくことって素敵ですよね。
環境のことだけでなく、そういった「想い」も大事にしていきたいなと考えています。





里見さんがデザインしたTシャツ。ゴミ拾いしてるトラがモチーフ。「ゴミ拾いをしたら幸福が訪れる」という想いを込めている。
ーお店のコンセプトそのものが、ゼロカーボンの活動につながるものですが、それ以外に取り組んでいることはありますか?
里見さん:
お店でお渡しする紙袋には、ナイスパスプロジェクトのリユース紙袋を使用しています。
その他にも、アクセサリーの台紙には、千羽鶴を再利用した紙を使ったり、OPP袋を再生素材のものを使用したりと、意識して使うものを選んでいます。

ー環境に関心があるかどうかに関係なく、お買い物を楽しまれる方も多そうですね。
そうですね。アップサイクル商品がほしい、ということだけではなく、おしゃれなものや古着が好きなかた、一点ものなどが好きなかたには楽しんでいただけるお店だと思います。
ファッションで環境について知る機会を生み出せると嬉しいです。
