NICE PEOPLE


海浜清掃から環境を考える。
ながさき海援隊は海浜清掃を行う長崎大学のサークル。2014年に設立され、今年で11年目を迎えます。
「減らす」「知る」「伝える」の3つのテーマを軸に活動し、海の環境を守るながさき海援隊。その活動について話を聞き、海洋ごみの視点から環境について語ってもらいました。


ながさき海援隊
亀山怜雅さん




ー現在、隊員は総勢何名ですか?
亀山さん:
1年生11人・2年生6人・3年生11人・4年生10人・院生6人の合計44人が在籍しています。



ー皆さんどのような理由・きっかけで入隊されるのでしょうか?
亀山さん:
環境問題に対して自分たちに出来ることを取り組みたいという意思で、入隊する人が多いです。
あとは先輩や友達の紹介で入隊し、そのまま継続している人もいます。





ー海浜清掃時は、どのようなゴミが多いですか?
亀山さん:
やはりプラスチック製のごみが一番多いです。生活系のものから、ペットボトル、漁具まで幅広くあります。
外海(そとうみ)は海外からのゴミも多く、清掃の度に海ごみ問題は日本だけでなく、世界全体で取り組んでいかなければならない問題であることを実感します。






ー長崎市は海洋ごみは多いのでしょうか?
亀山さん:
長崎市内は他県と比較して多いと思います。長崎県は海に囲まれていて、海岸線の総距離は日本で2番目に長いので、その分やはり海洋ごみも多くなってしまいますね。






ーながさき海援隊さんは長年活動されていますが、海洋ごみの内容など何か変化を感じることはありますか?
亀山さん:
内容に変化はあまり感じませんが、よく行く海岸などで前回よりも漂着ごみの量が減っていると感じることはあります。
野母崎で年に2回、記録を取っているんです。6・12月に実施し、年ごとの傾向などを出しています。



ー海洋ごみを減らすためにはどうすればいいと思いますか?
亀山さん:
基本的なことですが、一人一人がごみを出さない、減らす、の意識を持つことが大切だと思います。
ながさき海援隊は「減らす」「知る」「伝える」の3つのテーマを軸に活動しているのですが、「減らす」ことがまずスタートだと考えています。


野母崎診療所裏で拾ったゴミ
● 燃えるゴミ 37袋
● 燃えないゴミ 1袋
● ペットボトル 14袋
● ビン・缶 1袋
● 危険物 1袋
ー企業や学校と共同清掃を行なうこともあるそうですね。これまでどのような企業・学校と活動されましたか?
亀山さん:
メットライフ生命保険株式会社様や、三菱重工業様とは定期的に海岸清掃をご一緒させていただいております。
また、2023年度は長崎南高校の生徒さんと共同清掃を実施しました。
ー共同清掃で、印象的なエピソードがあれば教えてください。
亀山さん:
2022年度にV・ファーレン長崎さんと共同清掃を実施し、ヴィヴィくんと一緒に清掃活動を実施したのはいい思い出です。

ー小学校で出前講座もされていますね。
亀山さん:
はい!出前講座では、主に海洋ごみ、マイクロプラスチックについて話しています。
高城台小学校、諏訪小学校には毎年行っているのですが、子供たちが想像以上に海ごみの話に興味を持ってくれます。特に2024年に行った高城台小学校の出前講座では、積極的に意見を出す子が多く、驚きました。

ーながさきエコライフ・フェスタにも毎年参加されてますね。今回はどのようなことを実施されたのですか?
亀山さん:
海洋ごみ・貝殻・シーグラスを使って、海ごみアートを作成しました。
このようにイベントに参加したり、出前講座をするなど、「減らす」活動だけでなく「伝える」活動にも力を入れていきたいと考えています。




ーSNSで発信された「拾う人は捨てない」という言葉が印象的でした。この言葉に込められた想いを教えてください。
亀山さん:
この言葉は壱岐市で清掃活動をご一緒した「チーム防人の代表、中山さん」の言葉です。私自身もこの言葉に感銘を受け、ぜひ多くの人にこの言葉を発信したいと思い、SNSで上げさせていただきました。
ー隊員の皆さんが、普段からゼロカーボンやエコな行動で意識していることはありますか?
亀山さん:
分別は一番意識していると思います。適切な分別は多くのメリットを生み出し、CO2排出抑制にも個人単位で出来る一番のことです。
海浜清掃の際ももちろん、徹底的に分別してから処理場に持って行きます。


ー去年、海の日表彰式で表彰されていましたね。
亀山さん:
はい。2024年8月の海の日表彰式で「海上保安庁長官表彰」をいただきました!
この表彰は海の日を記念して、海事産業や環境美化活動などを行う方を表彰するものです。


これはながさき海援隊の10年に渡る活動の積み重ね、歴代の先輩方や現在の部員の努力の賜物だと信じています。
これからも長崎の美しい海を守るために、海援隊の一員として、誇りと自覚を持って活動していきたいです。




マイクロプラスチックごみとは?
マイクロプラスチックごみとは、直径5ミリメートル以下の非常に小さなプラスチック粒子や破片です。製品の製造過程や使用中、またはプラスチックが自然環境で分解される過程で発生します。
マイクロプラスチックは非常に小さいため、海洋や土壌、さらには食物連鎖にまで広がる可能性があり、環境や生物に深刻な影響を与えると懸念されています。マイクロプラスチックの問題は、世界中で環境保護活動の一環として注目されています。